

- 千葉県 セイ・ラ 24歳
- 常連の客で「自分はIT企業の社長だ」とアピールしてくる人がいます。「毎年正月はハワイに行っている」「今日は芸能人の◯◯と食事してきた」とか、とにかく金持ちアピールがすごいんです。
いつも「えー! すっごーい! さすがですねー!」と、おだてていますが内心は失笑しています。なぜなら、彼がIT企業の社長ではなく、駅前のボロい酒屋の店員だということを知っているから(笑)。
以前、お酒を買いに入ろうとしたらIT企業の社長のはずの彼がレジに立っていて、あわててUターンしたことがありました。
その店の店長の顔はもともと知っていたので、おそらく彼は従業員。酒屋の店員だって立派な職業だと思うのに、なぜ嘘をつくんでしょう。見栄を張った方が女ウケすると思っているのかもしれませんが、逆にダサい。
先日、ちょっとイタズラ心が芽生えて「今度友達とハワイに行こうかと思うんだけど、オススメのお店ありますか〜?」と聞いてみました。
すると有名なパンケーキの店を勧めてきたので、「ガイドブックに載ってないような店がいいんですけど〜」「あそこからあそこまで、トロリーバス乗ったら何分くらいですか〜?」とか、いろいろ突っ込んだ質問をしてみました。
さらに「実は自分でホームページつくりたいんだけど、スマホ対応にするのってどうやって作ればいいんですか?」など、意地悪な質問を続けました。
「俺の行く店は一見さんお断りの店が多いからなー」「初心者がホームページ作るなら、口頭で説明聞くよりも、基本が書かれた本を読みながら作る方がいいよ」などと、ぜんぜん質問に答えてくれませんでした。
最初はただ焦る様子を楽しんでいたけど、なんとか誤魔化そうと必死の彼を見て、だんだん不憫に思ってきました。彼はなにかが満たされず、コンプレックスがあるのかもしれません。
あまり意地悪をして店に来なくなってしまっても困るので、その後も相変わらず彼の嘘に付き合い、おだて続けています。
そういえば、中学の頃、同じように見栄を張った嘘をついて皆からイジメられていた男子がいたな……。なんて、悲しいことまで思い出してしまいました。