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心に残る一作
ピエール瀧の23区23時
【著者】ピエール瀧
夜散歩好きのピエール瀧が、「23時前後に23区すべてをほっつき歩くと何が見えてくるか」を大実験した前代未聞の写真満載トークブック。 1区の散歩時間は最長8時間、最短でも4時間。見たままをカメラにおさめ、感じたまましゃべるという作業を1年半もの間ひたすら続けた結果できた、夜の散歩の実験記録本。

東京暮らしの楽しさUP

こんにちはー、甘宮あまみです。明日11月17日は、池袋でコスプレパレードがあるそうです! しかも「豊島区制施行80周年記念事業」も関連しているという地域のオフィシャルイベント。

実は私、少し前まで池袋のど真ん中に住んでいたので街に愛着があるんですよ。池袋と言えば、まず思いつくのは「風俗街」、あと埼玉からの入り口、そして「乙女ロード」と呼ばれる主に女性オタクの聖地だったり、いろんな面を持っています。

そのどれもが愛せる(風俗では嫌な思い出もありますが……)というか、キレイも汚いもおもしろいも変も、渾然一体となった三日目のカレーみたいなおいしい街が、池袋だと思います。まあ住んでいた者のひいき目もありますが(笑)。

そんな豊島区情報をお伝えした後で本日紹介する一冊は『ピエール瀧の23区23時』。この本は、俳優などとしても活躍する電気グルーヴのピエール瀧さんが、東京23区を深夜に散歩し、その状況を文字に起こしたドキュメンタリー(?)です。

散歩のルールは、「23時に写真を撮る」「100円ジュースの自販機があったら何か買ってテイスティングする」というふたつ。これ以外は特に散歩の一行を縛るものはなく、ただ歩きながらしゃべって、目に付いた物は写真に収めて、という内容です。

最初に散歩の場所として選ばれたのは、らぶぼにーたにも縁の深い吉原のある台東区。読み始めて私は、いきなり台東区か〜! とうなってしまいました。運命感じたというかなんというか。と言っても、吉原についてはあまり書かれてません。

興味深かったのは山谷について。私も以前、山谷はお昼に一度だけ歩いてみたんですが、びっくりしましたねー。酔っ払ったおじいちゃんがそこかしこにうろついていて、寝ていて、おしっこ漏らしていて……。こりゃ危険だ、二度と近づくまいと思いました。

瀧さん一行も山谷は衝撃だったようで、私も思い出と照らし合わせながら楽しく読みました。ちなみに一行が散歩した日はちょうど酉の市で、神社の若い巫女さんが地元の子。彼女たちにとっては、山谷の光景も普通のことらしいです。住めば都ですね!

私、こういう街を歩く系というか、テレビ番組だと『世界の車窓から』や『ぶらり途中下車の旅』『水曜どうでしょう』とか、昔は何がおもしろいの? ってむしろ嫌いだったんですよ。でも、最近は変な演出のない散歩系の番組や本が好きで好きで……。これって年のせい?

弁解しておくと、『若大将のゆうゆう散歩』にはまだあまりおもしろさを感じないんですよ。あれはおじいちゃんとかおばあちゃん向けですよね、きっと。ちなみに今、いちばん好きなのは『モヤモヤさまぁ〜ず2』。

何かで読んだんですが、散歩系の番組のカギとなるのは、メインの出演者だそうです。けっこう行き当たりばったりで遭遇した人や物事に対して、うまいこと言ったりする力がないと、番組自体がぐだぐだになってしまうんですって。

たしかに、YouTubeなどで学生の子がイベントのレポートの真似事みたいな動画を上げてることがありますが、トークの引き出しが無さ過ぎて、見てて痛々しくなりますからね。

明日のコスプレパレードは、イベントの進行は誰がやるんでしょう? 引き出しのない声優さんとかだったら、危ないよ〜、せめて本職の司会業の人とコンビ組まさなきゃ、といういらない心配をしつつ、本日は締めます。

『ピエール瀧の23区23時』、おもしろいのでぜひ読んでみてください! 東京在住の人も、地方から出てきた人も、楽しめると思いますよ!

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紹介者のプロフィール

【カモちゃん】

小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。


【甘宮あまみ】

漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。