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サラの柔らかな香車
- 【著】橋本長道
- プロ棋士を断念し、自暴自棄に暮らす26歳の瀬尾は、ブラジル生まれの美少女、サラに出会う。コミュニケーションのとれないサラに瀬尾が将棋を教えこむと、彼女は徐々に強くなり、驚くべき才能が開花する……。将棋を巡って、「才能とは何か?」と問う物語。
今の活動が将来に生きる
こんにちはー、甘宮あまみです。ゴジラ松井の所属チームが決まりそうですね。今シーズンのメジャーリーグと言えばダルビッシュですが、メジャー10年目にしてどこからも欲しいと言われなかった、松井の去就のほうが私は気になっています。
ゴジラは今年で38歳。ほうぼうで能力の低下がささやかれていますが、それでも私は彼を低く評価することができません。なぜなら、彼がバカっぽいから(笑)。いや一度も会ったことないので勝手なイメージですけど、明るいバカって、かわいいんですもん。
さて、そんな前置きは置いといて、今回紹介するのは小説『サラの柔らかな香車』。香車(きょうしゃ)とは、将棋の駒のひとつで、本将棋の陣形の底、左右の両端に配されます。前をさえぎる駒が無ければ、前方にスコーン!って、端から端まで直線に進める非常に攻撃的な駒。
これがタイトルに入っている時点で、魅力を感じずにはいられません。また、サラとは主人公の名前。金髪で青い目の、日系ブラジル人の少女です。舞台となるのは日本とブラジル。将棋と言えば日本のゲームなんだけど、前述のような少しずれた設定で、楽しく読めました。
将棋と言えば最近、私の中では漫画『3月のライオン』と『ひらけ駒!』。どちらも、人気女性漫画家が描いているということで、意外性もあって世間的にもちょっとした話題となっている作品です。
なお、『サラの柔らかな香車』は、小説すばる新人賞を受賞。著者の橋本長道さんは、その前にジャンプ小説新人賞フリー部門特別賞も受賞しています。両方とも集英社の賞、しかも『サラの柔らかな香車』のエンタメ性の高い設定、そしてちょっとした将棋漫画ブーム。
これは多分、ジャンプで漫画化されますね。今から楽しみです。しかし、どのジャンプで漫画化されるんでしょう。やっぱり、週刊少年ジャンプでしょうか、ちょっと子供っぽすぎな気もしますが……。でも、ヤングジャンプじゃちょっと私は読む気しないかも。
少年ジャンプではちょうど『バクマン。』が最終回を迎えたので、同作で作画担当だった小畑健先生が空いているはずです。小畑先生は過去に漫画『ヒカルの碁』で、日本古来のゲーム漫画の実績がありますし、先生の絵なら少年ジャンプでも読む気になるかな、って感じです。
というか、何を偉そうに私は語っているのでしょう……。ちなみに小畑先生は、映画化・アニメ化もされた漫画『デスノート』の作画担当。こう言えば、頭に小畑先生の絵がイメージできる人も多いんじゃないでしょうか。うーん、今から楽しみ(本当に実現するのか?)。
で、話は戻って本来の『サラの柔らかな香車』です。著者の橋本長道さんは、小学生の頃から将棋のプロを目指し、各地で天才と呼ばれるような将棋少年たちが集まる将棋のプロ養成・選抜組織「奨励会」に所属したほどでしたが、19歳でプロへの道を断念。
作品内でも、将棋のプロになる難しさには触れられていて、『サラの柔らかな香車』は自らの経験を注ぎ込んだ作品です。ちなみに、作中でストーリーの語り手となるのが、“橋元”というキャラ。橋元も、将棋のプロへの道を断念しています。
もうこれ、橋本さんご自身の妄想小説といってもいいですね。もし、金髪で青い目、そして将棋の才能を感じさせる少女が自分の前に現れたら……。でも、作中でサラに将棋を教えるのは、これまたプロでの活躍を断念した別の男性なんですけどね。
夢をあきらめたからこそ、花開く才能もあるのかもしれません。ちなみに、前置きで触れた松井について書かれたドキュメンタリー『甲子園が割れた日 松井秀喜5連続敬遠の真実』の著者も、甲子園への道半ばで散った元高校球児。この本もおもしろんですよ。
みなさんも、風俗をあがろうと考え始めたあたりに、ひとつ文章を書いてみるというのはどうでしょう? カッコつけずに、書くことがおもしろくなるコツだと思いますよ。
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紹介者のプロフィール
【カモちゃん】
小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。
【甘宮あまみ】
漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。


