心に残る一作

- ザ・タウン
- 【監督・主演】ベン・アフレック
- アメリカでもっとも銀行強盗発生率が高い街、ボストン・チャールズタウン。そこで育った主人公のダグは、当然のように強盗となった。彼のポリシーは完全犯罪。しかし、そこにひとつのほつれが……。自らの犯罪に巻き込んでしまった女性、クレア。彼女と出会ってダグの心には変化が生まれるが、それとともにFBIの捜査の手が伸びる……。
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宿命をブッた切れ!現都知事には煮え湯を飲まされたみなさんも少なくないと思いますが、次はどうなるんでしょう。そのまんま東さんも立候補するかも、と言われてます。あと、共産党の人も立候補してますね。風俗ビジネスも影響を受けそうなイベント、注視したいです。 さて、今回紹介するのは映画『ザ・タウン』。今月、これといった映画がないので何を見ようか迷っていたのですが、なんとなく聞いたラジオに『ザ・タウン』の話題が。小説家のスティーブン・キングが2010年に見た映画の中で第2位に選んだそうです。 『ザ・タウン』、おもしろかったです。ラジオ聞いててよかった〜。それじゃなきゃ別の作品を見るとこでした。そもそも『ザ・タウン』ってタイトル地味過ぎます(笑)。パッと見で中身まで判断しちゃダメ、と再認識しました。 舞台は、アメリカでもっとも銀行強盗発生率が高い街、ボストン・チャールズタウン。その数なんと年間300件以上だそうです。ボストンと言えばメジャーリーグのレッドソックス、そして松坂大輔さんですが、なかなかハードボイルドな都市で活躍してるんですね。 そんな、犯罪が多い街なので、住人にも犯罪者が少なくありません。主人公ダグのお父さんも犯罪者。幼馴染も似たようなもので、ダグは彼らを束ねる銀行強盗団のリーダーなんです。子供の成長には環境が重要。ダグが犯罪者になるのは自然の流れだったんですね。 こういった負のスパイラルを断ち切るには、何が必要なんでしょう。現都知事か、ワタミか、そのまんまか、それとも別の……。なーんて、ボストンと都知事選は関係ありませんね。話は戻ってダグ、目の前に明るい未来が開こうとしていたときもありました。 少年時代、アイスホッケーが得意だったダグは、プロ選手になるチャンスを得ますが、けっきょくタウンに戻らざるを得なくなり、犯罪の道へ。ダグを、もっと助ける環境があれば、別の道が開けたのかもしれません。 でも、彼は銀行強盗になったからこそ、クレアという女性に出会えました。彼女は、ダグの強盗団がとった人質。クレアを知ることで、心に変化が生まれるダグ。ふたりの心が接近するスピード、速すぎない? とは思いましたが、それは時間制限がある映画なので仕方ありません。実は『ザ・タウン』には原作小説があります。タイトルは『強盗こそ、われらが宿命(さだめ)』(著:チャック・ホーガン、訳:加賀山卓朗、発売:ヴィレッジブックス)。 読んでませんが、そちらにはきっと、ダグとクレアがひかれあった理由が、きっちり理解できるように書かれていると思います。私は本屋さんで手に取りましたが、上下巻でちょ〜っと、読む時間ないかな〜、って保留にしました。 この映画の売りは、銃撃戦やカーチェイスなどの犯罪シーンと、ダグの心の揺れ。ワルおもしろいクライムムービーとしても楽しめ、ダグと同じく今とは違う場所を望む多くの人が共感できる作品です。 負のスパイラルを断ち切るには、やるしかない……。映画館へどーぞー! |
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