心に残る一作
-
カゼヲキル 1:助走
- 増田明美/講談社
- 解説:14歳の主人公・美岬(みさき)は、陸上部所属のちょっと“天然”な女の子。自然の多い地域で育った彼女の体は、陸上競技向きの素質を持っていた。地方大会で日本代表強化スタッフの目に止まった美岬は、いきなり国際大会へ出場することに! 元マラソン日本代表選手・増田明美が、自らの経験をもとに書く青春小説の第1巻。
人の輝きは環境で変わる私は小さい頃、おばさんの家で暮らしてた時期があって、このおばさんがスポーツにはあまり興味ないくせに、増田明美さんが走るマラソン大会だけはチェックしてたんですよ。なぜかって言うと、おばさんの名前も“明美”だったから。 名前が同じだけでファンになる。「あんた単純やなー!!」とツッコミたくなるおばさんですが、そのおばさんがいたからこそ私の脳内には増田明美さんがインプットされてて、今回は『カゼヲキル』を読んじゃったわけです。 ストーリーは、陸上経験たった半年の中学2年生・美岬が、日本陸上のスカウト担当みたいな人に認められて、一気に国際大会に出場。中学3年に進級するまでを描いています。今回は第1巻『助走』ってことで、美岬の成長とともに物語はどんどん続くみたい。 スポーツ選手って、自分の力が一番強い時期に輝かなきゃ、世の中に認められない、と私は思います。そして、人生の中のほんの短い時間を自分の“売り”にするのは風俗嬢も一緒。スポーツ選手の生き方は、風俗で稼ぐための参考になるのではないでしょうか。 美岬は、国際大会に向けての合宿で、コーチに「練習日誌」を書くように言われます。1日ごとの練習内容、タイム、感想、食べたご飯とかね。これを読み返せば自分のやってきたことが分かるし、コーチも適切なアドバイスができるってわけ。 私もわりとメモ好きなので、これには納得。ついたお客さんの名前とか顔やプレイの特徴、趣味なんかを、手帳にササッとメモってます。ルーズリーフの手帳が、お客さんの名前順に並べ替えられるので便利です。 あとは、スポーツ選手も目立つことが大切。有名な監督やスカウトの目に止まれば、恵まれた環境で練習できて、大会出場のチャンスも増えるし、今だったらテレビ局のバックアップを受けられたり、バラエティ番組に呼んでもらえるとか。 たとえばサッカー元日本代表の中田さんは、98年のフランスワールドカップで、スカウトの目に止まりやすいように頭を金髪に染めたらしいです。その後は見事にイタリアに移籍。もちろん実力も認められての移籍だけど、少しでも目立とう!って野望に燃えてたんだね。 風俗嬢だとホームページの更新が真面目な店や、ネットや雑誌に広告や記事が出る店に在籍して、目立てば単純にフリー客や写真指名が増えますよね。そこでついた客を返す努力をすれば、本指も増えるってわけです。 輝くためには自分の努力も必要だけど、環境も大事。美岬が陸上が得意なのは、小さい頃から自然の中で育ってできた体がひとつの理由だし、私が増田明美さんの本を手に取ったのは、増田さんファンのおばさんと一緒に住んでたことがひとつの理由。 人の実力や行動、輝きが増すか増さないかって、環境に左右されると私は思います。さて、陸上選手として成長できる環境を手につかめそうな美岬、この後のライバルとの争いやトラブル、そしてもちろん恋やなんか、どうなっていくんでしょう? 第2巻が楽しみ! |




