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心に残る一作
  「嫌われ松子の一年」
中谷美紀著 2006年 / ぴあ
解説:「監督と付き合っていると胃潰瘍になりそうです」「それは、褒め言葉だと 思っていいの?」 主演女優と監督が大バトル!? 2006年5月公開の映画「嫌われ松子の 一生」のソウゼツな撮影現場をセキララに描き出す。
さてさて、大ヒットした小説「嫌われ松子の一生」、大絶賛上映中の映画「嫌われ松 子の一生」ときて、カモちゃんがレビューする“松子な三部作”もいよいよオーラ ス。今回ご紹介するのは映画の主演女優である中谷美紀様が書いた「嫌われ松子の一 年」でございますのよ。

いきなり話が横道に逸れるんだけど、カモちゃんは美紀様が大好き!なーんか、よく ない?あの、人間的じゃない感じ。SF映画に出てくるサイボーグっぽいのよねー。 シャッキーンとしてソリッド感アリアリの現実感の無さ、これが美紀様の魅力なのよ ねー。

ビアンな噂も絶えない美紀様ですけど、それを素直に信じさせてくれるミステ リアス感が素敵すぎ!おしゃべりで汗っかきのカモちゃんには、三度生まれ変わって も出せないようなオーラが美紀様にはあるのよ!

そんな美紀様が「嫌われ松子の一生」を撮影中に書いた日記がこの本なんだけど、こ れがまあ、よく書けてる。カモちゃんは美紀様に「人間味の無さ」を感じていたんだ けど、それが大間違いだって気付かされたのね。

この本に記された美紀様は、ユーモ アがあり、激情する時もあり、映画を、そして人を、心から愛し、愛するものに対し ては常に真摯な女優だった訳なのよ。

そして、この本のテーマと言えば、映画監督・中島哲也のバトル。この中島哲也が ね、優しく言えば人格破綻者、厳しく言えばキ○ガイ、みたいな人で、とにかくま あ、酷い酷い。「へたくそ!」だぁ、「やめちまえ!」だぁ、平気で言うしね。主演 女優によ!?

自分にどんな才能があっても、それはカモちゃんには、無理だなぁ。そ れをなんのてらいもなくやらかしてしまう中島哲也だからこそ、天才、とか呼ばれる のカモね。

んで、その監督とのやり取りを、ユーモラスに書き綴っていた美紀様なんだけど、撮 影の後半にキレるのよ、ついに。哲也の心ない一言に憤慨し、撮影をボイコットして トンズラしてしまうのよ。ここら辺の展開がね、「わぁ、なんか、芸能界っぽい なぁ」とワクワクしてしまうのよ。事実だからこそスリリング。けど、その事件の顛 末はあっけないもので、カモちゃん的には少し肩すかしだったんだけどね

。 まあ、そんな事件があったにせよ、美紀様は天才・中島哲也を大いに認めているのよ ね。完成した映画の試写会で再会した美紀様と哲也のシーンは、短いやり取りなが ら、大いに戦い、大いに認め合っている関係が、見て取れてグッとくるのよね。プロ やなぁ、ってさ。

テンポよくサクサク読めて、現場の空気感がよく出てる本です。「タレントの日記」 というジャンルでは出色の出来じゃないかしら?映画を観て興味を持った方には是非 手に取ってもらいたい本ですね

。あ、それと、この本の中にミステリアスな美紀様の 私生活がチョロッと出てきますけど、やっぱ凄い。食生活から運動から、全てにおい てとても気を使ってる。

やっぱりね、あの美貌を維持するのには手間ひまかけなきゃ いけないのよね。そりゃカモちゃんも美貌はほしいけど、慢性運動不足、ジャンク フード大歓迎のカモちゃんには、絶対無理だわなぁ。とほほん。

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紹介者のプロフィール

【カモちゃん】

小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。


【甘宮あまみ】

漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。