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心に残る一作
  アメリ
2001 / 仏
監督:ジャン・ピエール・ジュネ
出演:オドレイ・トトゥ、マチュー・カンヴィッツ、ドミニク・ピノン、イサベル・ナンティ
 フランス モンマルトルのカフェで働く、空想癖のある22歳の女の子 アメリ。実を見ることが出来なく悩むアメリは、部屋で偶然見つけた見知らぬ人の宝箱を手にし、そこでふと持ち主を探すことを思いついた。これがきっかけとなり、人にちょっとしたいたずらをし、幸せになってもらうことに喜びを見い出していく…。 空想の中で生きることが大好きなアメリの成長と、彼女の周りにいる人々の幸せを描いたヒューマン・ラブ・ストーリー。色彩のトーンがどこかおとぎ話的で、映像テクニックと小粋な小道具で描く個性豊かな登場人物たちの夢物語に、自然と笑い声が…。監督は、「エイリアン4」などで知られる、ダークで独特の世界観を持つ ジャン= ピエール・ジュネ。
 ぼんじゅ〜る。先週からフランスづいてるカモちゃんざます。核実験賛成(古っ)!
そんな訳で、今回は「アメリ」ざます。核実験同様、これも古っ!いやいや、でもね、そろそろ秋の足音が忍び寄ってきていますから、こういう「アメリ」みたくシックなファンタジーが具合良いんじゃないかしら。カモちゃんはね、この映画が大好き!
あの空前の「アメリ」ブームを巻き起こした4年前。カモちゃんは飲み友達のOL・トモコとヌーディストパブで飲んだくれてたの。
「ねえねえ、カモちゃん。来週の日曜、映画観に行かない?」
「あらあ、いいわねー。行こう行こう」
「じゃ、決まりね!『アメリ』だよ!」
「げげんちょ!『アメリ』!?」
カモちゃんは女の子と一緒にいると、必要以上に男らしくなってしまうクセがあって、「アメリ」なんて超観に行かねー、っていう感じだったのね。
カモちゃんはトモコに「ジャッキー・チェン観に行こうよー」って食い下がったんだけど、「チェンはダメ!絶対『アメリ』観に行くんだから!」と一蹴。
カモちゃんは「ジャッキー・チェンの事を“チェン”って言う人、珍しいなー」と思いつつ、渋々渋谷の映画館にトモコと一緒に行ったのよ。
館内はイケてないOL風の女とイケてないカップルで大混雑。カモちゃん、ドン引き。
こういうオシャレカワイイ映画って言うのは、現実がイケてない人が凄い好むわよね。
しかも、自分のイケてなさを承知してればしてるほど、好む。一種の現実逃避なのよねー。「イケてない私を、ファンタジックな世界へ連れてって、アメリ!」っていう心境なんでしょうねー。あー、ヤダヤダ。地に足の着いてない大人ってサブいわー。なーんて思いながら鑑賞したんだけど、ぶっちゃけた話、ハマった。あの世界 観に死ぬほどやられたクチなんです、あたし。
何が良かったってねえ、馬鹿みたいな感想なんだけど、とにかくアメリがかわゆい!
オカマ的にもかなりイケてたわー。ルックス、髪型、服装に至るまで、あの映画に出てくる“アメリ”としてパーフェクト。アメリをオドレイ・トトゥが演じてなかったら、ここまで「アメリ」はブレイクしなかったと思うの。それだけにこのキャスティングは絶妙よねー。
あと、映画を観る前にカモちゃんが嫌悪感を示した理由として、アメリが「クレームブリュレのパリパリした部分を壊すのが好き」とか、そういった不思議ちゃんな要素が前面に出てたからなんだけど、それを気にさせない力強さが映像にあったわよね。
なにせ監督はフランスの映像魔術師、ジャン・ピエール・ジュネ。「エイリアン4」で名を馳せた監督だけど、それまではホラーとか猟奇モノばっかし撮ってた監督ですから、絵面に関するこだわりは確かなもの。
実際、アメリのファンタジックな世界観が、ファンシー過ぎず抑えたものになったのは、監督のそれまでのキャリアがそうさせたと思うのよ。それが功を奏して、フランスという土壌にピッタリとマッチしたのがあの世界観。いやあ、カモちゃん的にはドンピシャだったわよ。
けど、カモちゃんは、「アメリ」のストーリーとかあんまし興味ないのよね、正直な話。人を幸せにするためにちっちゃないたずらを繰り返す、っていうのもどうも、ピンとこない。
アメリの不器用すぎる恋の顛末はグッとくるものがあったけど、どうでもいいや、そんなの。良くも悪くもそう思わせるのが、前述したようにオドレイ・トトゥの魅力であり、映像の力なんでしょうね。
この文章を書くために、この映画を観た人の感想をいくつか読んだんだけど、「ストーリーが空っぽ」みたいな事を言ってる人がたくさんいたの。けど、カモちゃんは、それでいいじゃん、って思うのよ。
変に頭を使って、意味を読み取ろうと努力して映画を観るなんて、なんか浅ましいじゃない。
そんなのモテないよ。この映画は頭を空っぽにして、ストーリー以外の部分を楽しめばいいのよ。そんな映画の見方も、アメリ(あり)でしょ?……って、これは苦しいか、さすがに。
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紹介者のプロフィール

【カモちゃん】

小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。


【甘宮あまみ】

漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。