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心に残る一作
キーチ!!
【著者】新井英樹
主人公は無口で乱暴者の3歳児、キーチ。周囲とさまざまな問題を起こす彼だが、両親の愛に包まれ、ごく普通の、幸せな生活をおくっている。しかしある日、通り魔事件で両親を失い、行方不明に。事件を報じるニュースの主役となったキーチ。その後、日常生活に戻り成長するも、彼が再びニュースの主役となるときが来る……。

こんな子が選挙に出ないかな

こんにちはー、甘宮あまみです。もうすぐ選挙ですね! みなさんは投票に行く派ですか? それとも行かずに流れにまかす派ですか!? 私はいつも、思想的に危なくなさそうで、かつ穴馬的な候補者に入れてます、競馬感覚で(笑)。

今回の選挙で、この閉塞感いっぱいの日本を変えられる政権は誕生するのか? ちょっとここらでしっかりしてもらわないと、まずいんじゃないの……? と思いますよ、私でも。だって、ああ不況なんだなって、自分の周辺でも目に見えるようになりましたもん。

そこで今回紹介するのが漫画『キーチ!!』。ストーリーは、3歳児のキーチくんが両親を失い失踪、社会の底辺をいろいろ見ながら成長し、クライマックスは児童買春の被害者である同級生の女の子のため、国会議事堂前でピストルをぶっ放して国民に檄する、という感じです。

ってちょっとはしょり過ぎましたがキーチくん、かっこいいんですよ。乱暴者で性格に難ありですが、“嫌だな”と感じたことは正そうとするというか、それダメだろ、と突っ走っちゃう。モラルに反することもたくさんやりますが、目指していることは正しいというね。

ひと昔前から、新しい内閣が発足したら大臣のちょっとしたミスや不正をあげつらって辞めさせるのがパターン化していますが、もう多少の不正はいいじゃない、それより進めること進めようよー、って思うんですよ。

今、『キーチ!!』は続編の『キーチVS』が発売中。20歳過ぎくらいに成長したキーチくんは、生活に窮した人を受け入れる団体のトップに立ち、現代社会を向こうに回しています。ちょっと、前作よりも実際に起きた分かりやすい事件をモデルにしたストーリーになってますが。

たとえば狂牛病にからんだ食肉の生産地偽装事件や貧困問題、年金、介護、政権交代、米軍基地問題……。後追いだったりリアルタイムだったり、現実を飛び越えてたりして、読んでいてワクワクします。最新巻では、前総理や米軍の偉い人を拉致監禁してますからね! ゾクゾクです。

キーチみたいな子が選挙に出てくれないものかなー、おもしろいのに、と思わずにはいられません! いや、偉い人を拉致してほしい、というわけではないですけど(笑)。読めばきっと、キーチに惚れちゃう子が少なくないはず。

ぜひ、ああ最近ちょっと読みたい漫画がない、というみなさんは、『キーチ!!』は全9巻で完結してますので、大人買いして一気にどうぞ!

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紹介者のプロフィール

【カモちゃん】

小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。


【甘宮あまみ】

漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。