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心に残る一作
  「バブルの逆襲―現役ソープ嬢舞子のウサ晴らし」
片桐舞子著 / ビジネス社 2000年
解説:私はストレス解消のためホームページを立ち上げた。タイトルは「バブルの逆 襲」。バブル崩壊がきっかけで風俗嬢になった私が文章でお客さんに逆襲するという 意味が掛けてある…。人気サイトを単行本化。
こんちゃーっす。カモちゃんでーっす。

今回はちょーっと古いんだけど、「バブルの逆襲―現役ソープ嬢舞子のウサ晴らし」でーっす。

これは“ブログ”という言葉も無い時代に、吉原のソープ嬢が開設したサイトの書籍化。今は閉鎖しちゃったけど、かつてはかなりの人気を誇ったサイトなのよね。

この「バブルの逆襲」の何が魅力かって、歯に衣着せぬ物言いがステキなのよ。プロ モーションのために書いているのではなく(源氏名、勤務先は非公表)、ストレス発散 のはけ口として書いているので、悩みや怒りが非常に生々しい。

読んでいると舞子ちゃんの痛みがヒリヒリと迫ってくるのよね。

例えば、この本の中で多く語られるのは、何故お客は自分だけが特別と勘違いしてし まうのか、という事。

舞子ちゃんは何度も何度も店外デートを要求され、ブチ切れる訳ですよ。ソープ嬢として、与えられた時間内はキッチリ仕事をしているつもりなの に、それ以上の事を要求されるのが腹立たしいのよね。

でも、こういう体験をしている女の子って、結構いるんじゃないかしら?男って、いや、女の子も同じだろうけど、優しくされると「自分だけは特別」って勘違いしてし まうのよね。

舞子ちゃんに言わせれば「それはあなたがお金を払ったから。お金を貰わなければあなたに触られる事すら耐えられない」ってなもんですよ。

そこで舞子ちゃんは策を弄する訳ですよ。勘違いされない接客を模索して実践する。 甘えん坊キャラをやめて、気さくな雰囲気の接客にチェンジする。同じ事を言うにしても、言い方一つで印象は変わるからね。
この本の中でもチラッと具体例が挙げられてるけど、「上手いなぁ」って思うのよね。ソープで働いている女の子なら、必ず参考になると思うわ。

この本には舞子ちゃんの生い立ちから何から、多くの事が赤裸々に綴られているの。
それを読むと、まるで舞子ちゃんがすぐ側にいるような気がして、彼女の事が愛おしくなる。彼女の一挙手一投足にハラハラして、目が離せない。お母さんとの事や、前 の旦那さんの事や、お客さんの事。それらを全て本音で綴ったから、このサイトは人 気が出たんだと思うのよね。

今の舞子ちゃんはどうしてるんだろう?このサイトが10年近く前のものだから、もう 吉原にはいないのかな?
この本の後半部に、お母さんと暮らす家を探してる、というような文章が出てたから、家を買って幸せに暮らせてるといいなーって思う。

目標のために働いて、苦労して稼いだお金。ホストや衝動買いもたまにはいいけれど、やっぱり大切に使わなきゃ損じゃない。

今、ただ毎日を、何の目標もやりがいもなく過ごしている、全てのソープ嬢に読んでもらいたい本。
カモちゃんは、なんだか凄く泣けましたぁ!
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紹介者のプロフィール

【カモちゃん】

小学生の夏休み、自転車で日本一周を志し東京を出発。その晩は伊豆下田の親切な老人の家に泊めて貰うも、老人の“年齢の割に強い腕力”に屈してヴァージンを捧げる。翌日には泣きながら東京の実家へと舞い戻る。 しかし、幸か不幸か味をしめてカマ道一直線。現在は派遣でボールペンに芯を入れる仕事をしながら、日々同僚の苦学生に熱い視線を送る31歳。前科一犯。


【甘宮あまみ】

漫画家を目指してヘルスで働く女の子。日常の行動範囲はアパートとお店、本屋、画材屋、レンタルビデオ屋と狭く、疲れたときはネットを眺めるのが好きな準ひきこもり。漫画を描いてはいろんな賞に応募したり、出版社に持ち込みに行く積極性はある。お店年齢は21歳。