お茶ッぴき改造計画
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野ブタ。をプロデュース
- 白岩玄著 河出書房新社
- 解説:舞台は教室。プロデューサーはオレ。いじめられっ子は人気者になれるのか?十代の読者を中心に、“こんな本を待っていた”共感の声続々の第41回文藝賞受賞作&第132回芥川賞候補作!
カモちゃんの終世のライバルによる処女作は、どうにも消化不良すぎて……
この文藝賞、締切りが3月末で、確か大賞の発表が9月。それまでの6ヶ月間、どうやって過ごすかなどは全く考えず、とにかくカモちゃんはペンを取ったのよねー。今のカモちゃんなら、当時のカモちゃんに言ってやれる。ただ一言、「働けよ」と。 それでもって、書こうと思った時点で既に3月半ば。カモちゃんは猛ダッシュで原稿に取りかかり、3週間後、カモちゃんの小説「挿れたいワギナ」は完成したの。 あ、タイトルは当時流行ってた綿谷りさの「蹴りたい背中」を大胆にフィーチャーしたんだけど、分かったかな?それで、書き終わった時点でカモちゃんは全てのしがらみから解放されたような気がして、一人、月に吠えたのよねー。 「50万、もらったああああ!!(吠える時は気持ち♂モード)」 それから半年、カモちゃんはお金がなくっても楽しかったわー。だって、9月になれば50万もらえるって信じ切ってたんだもん。どこからそんな自信が出てきたのか分からないんだけど、とにかく50万はもらえるものだと思ってた。 そして、いざ9月。「文藝」誌の中にある文藝賞発表のページを開くと……お分かりの通り、カモちゃんの名前は無かったのよねー……。つうか……最終候補どころか三次候補にすら上がってなかったわ。もう「惜しい」とかそういうレベルじゃないのよね。完全なノーチャンス!完全な思い上がり!カモちゃんは、ドーランの下に涙の道化だったのよね……。 さてさて、相変わらずの長い導入でしたが、この「野ブタ。をプロデュース」は、カモちゃんの「挿れたいワギナ」を蹴散らして(相手になんなかったんだけどね!)文藝賞をゲットした、若き俊英・白岩玄の処女作なのよねー。 物語は至ってシンプル。主人公の修二は周囲の皆を見下しながらも、皆の笑いを取り、話を合わせ、自らを人気者であり続けるよう自己演出する、ちょっと嫌みな高校生。そんな修二のクラスに、信太という名前の男が転入してくる。 信太の冴えない、というか、最早気持ちが悪いとすら言える外見に加え、“信太”という名前が“野ブタ”と読める、という理由から、信太は転校初日からストレートに日陰の道を歩く事になる。周囲は信太を避け、人によってはいじめて、ボロッボロの信太。そんな中。ふとしたきっかけで信太をいじめから助けてあげた修二は後日、信太から頼みこまれる事になる。 「師匠!師匠の力で俺を変えてください!」 そこからシュウジと信太、二人三脚のプロデュース作業が始まった。 とまあ、こんな話なんだけど、今度ドラマ化するみたいじゃない。出世したわよねー、白岩玄。ま、最近は「タッチ」とかもそうだけど、学園青春モノがもてはやされてるから、タイミング良かったわよね。言ってみれば、タイミングだけの問題で、カモちゃんは「野ブタ。をプロデュース」がそこまで注目されるほどの作品だとはどうしても思えないのよ。 まず、カモちゃん的には、この小説序盤の“嫌な軽さ”が鼻につくのよね。軽薄で「ほら、ここ笑う所っすよー」っていう作者の意図が見て取れて、萎えちゃう。 カモちゃんは“オカマ”という先進的な人間だけれど、小説の読み方に関しては保守的なので、こういうやんちゃな文体は好きくないの。地の文のユーモアは、極力抑えた方がいいと思うの。 ストーリーも、何と言うか、特に言う事がないのよねー。「悪くは無いけど……」って感じ。“けど”が付いちゃうのよ。スラスラ読む事ができるんだけど、引っかかりが無さ過ぎて、読後に何も残らない。ラストに向かうあたりでの力技(おいおい、そりゃ無いでしょ。という感じ)も、どうも滑り気味な感じがするし、うーん……まあ、特に面白くは無いわよね、ぶっちゃけた話。 カモちゃんの終世のライバルだと認めるから苦言を呈するけど、白岩玄ちゃん、もっと頑張りましょうね! |
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