心に残る一作
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トレイシー・ローズ〜15歳の少女が、いかにして一夜のうちにポルノスターになったのか?〜
- トレイシー・ローズ著
- 伝説のポルノクィーン初の自叙伝。長年に渡る性的虐待と親の育児放棄、家出を繰り返す日々…。たった15歳で世界中に知られるポルノスターとなり、20日で20本のハードコアポルノを撮影する生活はセックスと麻薬と嘘の世界だった。その後、年齢詐称でポルノ業界を追放され、演劇を学び直し女優、ミュージシャンとして開花していく。現在では、家出少女たちのための保護施設を自費で開設し、夫とロサンジェルスに住む。貴重な写真を多数掲載しながら、彼女が本当の幸せを手に入れるまでの過程を惜しげ無く語り尽くした感動の一冊。
希代のポルノクィーンが語った真実 “セックス狂のロリータ”は真実なのか?虚構なのか?
- トレイシー・ローズ!彼女の自伝が出版されたと聞いて、喜び勇んで本屋に向かったカモちゃんでーす。
- いやーん、もう、カモちゃんったらね、本当にトレイシーが大好きなのよー。コケティッシュな魅力がバツグンで、ベッドシーンは超攻撃的。これって、カモちゃんの理想の女性像なのよねー。
- カモちゃんもトレイシーになりたいなりたい!ついでにあややにもなりたい!嘘。別になりたくない!(※「あややになりたい」はワニブックスから好評発売中でーす)
- ドキドキワクワクしながらトレイシーの生い立ちを読み進めて行くと、のっけから超ハード。
- 経済的には不遇を強いられ、両親の不和、自分勝手な母を憎み、徐々に孤立して行くトレイシー。
- その幼さにして、圧倒的な美貌と肉枠的なスタイルから、様々な男達がトレイシーの孤独に付け入ろうとする。
- 初めてできたボーイフレンドには草むらで強姦され、次に心から愛した彼氏はトレイシーの妊娠を知るとそっぽを向いて去って行った。
- 母の恋人には寝ている間にいたずらをされ、その男は中絶して自暴自棄になったトレイシーをポルノの世界にぶち込む。
- いやーん、不幸のオンパレード。こりゃ、10代の女の子にはハードすぎるわよねー。
- そのまま流されるままにポルノ業界に堕ちて行くトレイシーは、未成年である事がバレてポルノ業界から追放。その後は世間の好奇な目にさらされて、マスコミは彼女を“セックス狂いのロリータ”と糾弾する。
- 本の中でトレイシーは言うの。
- 「私は酒と麻薬に溺れる自分を憎み、自暴自棄からセックスに逃げた。けれど、それはセックスを愛したからではなく、自分を傷つけて生きている事を確認する作業だった」
- つまり、トレイシー・ローズは“セックス狂いのロリータ”でも何でも無かった訳よ。
- 私が憧れたポルノクィーンは、メディアが作り出した虚構そのもので、トレイシー・ローズの実像は、むしろセックスを憎んでいたのよね。
- 実はカモちゃん、これにはちょっとガックリしちゃったの。
- 私はトレイシーがセックスを謳歌して、美しくあり続けたからファンだったの。
- それが真逆で男性恐怖症だったなんて!私の中のアイドル像が、ガラガラと音を立てて崩れ去った瞬間だったわー。
- でも、ポルノ業界から足を洗った後のトレイシーは凄かった。女優として、歌手として。モデルとして、世間の目に絶えながら地道な活動を続けたの。
- それがあって、チャンスを掴み、今では女優としてそれなりの地位を得たのよね。未だに日本では“ポルノクィーン”としてのイメージが強い彼女だけど、本国ではテレビのコメディ番組に出るほどなのよ。
- そして、この本は最後に、トレイシーが二度目の結婚を果たす所で終わるの(一度目の結婚は、映画の撮影時に出会ったスタッフと。
- トレイシーが仕事に生きる事を選んだため、すれ違いが生じて別れる事になってしまいました)。
- “ハッピーエンドのはじまり”という言葉で締められたこの本を閉じた瞬間、カモちゃんの目から大粒の涙が流れたのよね。
- 辛かったね、トレイシー。よく頑張ったね、トレイシー。幸せになってね、トレイシー。
- 前言撤回。カモちゃんは、やっぱりトレイシーが大好き。歯を食いしばって、懸命に生き続けた、小さな女の子がようやっと幸せを掴んだんだもの。喝采を送らずにはいられないわ!
- この本は、今までの“トレイシー・ローズ”のパブリックイメージを消し去る代わりに、新たな“トレイシー・ローズ”を提示してくれた。
- 新しいトレイシー・ローズは、やっぱりカモちゃんのアイドルになったのよ!
- それはそうと今思ったんだけど、この文章を読んだ人の中で、トレイシー・ローズを知っている人がどれぐらいいるんだろう(笑)?



