心に残る一作
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嫌われ松子の一生
- 山田宗樹著 幻冬舎
- 30年前、中学教師だった松子はある事件の嫌疑をかけられた末に職場を追われ、故郷から失踪する。そこから彼女の転落し続ける人生が始まった……。一人の女性の生涯を通して愛と人生の光と影を炙り出す感動ミステリ巨編。
男に、世界に、神に、嫌われる 嫌われ松子の流転の行方に、胸が詰まる
- マジあっちー。超外に出たくねー(カモちゃんは、暑いとちょっぴり♂モード)。
- あーあ、早く公道にもエアコンが整備される時代が来ないかしら(環境破壊推進発言。いや、でも、みんなもエアコンの温度は低くしすぎないように気をつけようネ!その小さな心遣いが環境破壊を防ぐんだヨ!)。
- カモちゃんってば、そんな真夏の気候に負けぬほどアッパラパーなオカマなんだけど、根が東北楽天ゴールデンイーグルス的なオカマなんだけど(“東北”と“ゴールデンイーグルス”を抜いて読んでみてね!)、その反動からか映画も本も悲劇を好むのよね。
- 人が色んな意味で痛い目にあって、ボロボロになって、終わる。みたいなのが具合良いのよね。
- 魂の温度調整。アッパーになりすぎたテンションを、良い感じにクールダウンする事が必要だと思うの。だからと言って、家のエアコンの温度は下げすぎちゃダメ!デンコ……じゃなくて、カモちゃんとの約束だよ!
- だからと言って、家のエアコンの温度は下げすぎちゃダメ!デンコ……じゃなくて、カモちゃんとの約束だよ!
- いつも以上に余談の多い文章だけど、放っといて!暑くて何も考えられないの!そんな時に魂が心底冷える、悲惨すぎてダウナーになれる小説が、この「嫌われ松子の一生」なの。
- いやー、まずタイトルからして強烈でしょ。「嫌われ松子」だもん。日常でまず使わないでしょ、“嫌われ○○”なんて。
- 嫌われカモちゃん。嫌われ引っ越せオバサン。嫌われ貴乃花。いやいや、使わない使わない。
- けど、使わないながらも、耳に心地良いこの組み合わせを考えた作者の言語感覚は素敵よねー。カモちゃんもパッとタイトルを見て、購入を決めちゃったもの。
- しかし、こういったタイトルが強すぎる作品は、期待が多すぎて読んでみてガックリする事が多いんだけど、この本は違うわよ!
- 厳格な中学教師が、教え子をかばって窃盗の容疑をかけられ、中学校を追い出されて、狂ってしまった歯車に絶望して家出をする所から松子の流転は始まるの。
- 修学旅行の下見に乗じて松子の体を狙う教師。自尊心の強い小説家志願の男。その男の友人で松子の弱っている所につけ込み体を頂戴する妻帯者。
- トルコ風呂で働く事になった松子を騙して金を巻き上げるヒモ。
- そんなダメな男達に松子は引き寄せられ、ボロボロになっていく。
- 年月に逆らえず年老い、孤独をひしひしと味わうようになる松子。
- この物語は二つの世界で構成されていて、松子の人生が語られるのと同時に、不審な死を遂げた松子を、甥っ子とその恋人が、松子の生涯を調べて行く、っていうストーリーなのね。
- 二つの世界から紡ぎだされ、浮かび上がる松子の肖像。男に、世界に、神に見放され、悲惨な人生を松子はどのように終えたのか?それがこの小説のキモなのよ。
- ラストまで読み終えると、心がざわめいて、どうにもならない。目を閉じると一人で震える松子が浮かんでくるようで、愛しくて抱き締めたくなっちゃうの。
- そう思えるのも、松子が“悪人”では無いからなのよね。純粋すぎて、世間に上手く裏切られ、手元には何も残らない。
- ただ一つの愛だけを求めていたのに、神は松子のそのささやかな願いすら聞き入れなかった。この無慈悲といったら!もう、たまらないわ!
- 小説としては、粗い。上手い小説では無いのだけど、それを補って余りあるキャラクターの力強さといったら圧巻ね。ちょっと長い小説だけど、読み終えた頃には松子が他人じゃないようで、その人生に思いを馳せて涙してしまう。
- 馬鹿みたいにストレートにお願いしちゃうけど、みんな、読んで!そして、松子の事を思って!
- 架空の人物に対してこんな感情を抱くのも変だけど、それが松子にとって最高の弔いになるような気がするの!



