心に残る一作
- 娼年
- 石田衣良著 集英社
- 二十歳の大学生リョウは、高級デートクラブで男娼として働き始める。ミステリアスな美しい経営者。夜ごと彼を求める女たち。ある一線を越えたとき、彼が見るものは!?新鋭が描く性愛の極致。
イライラ衣良衣良
- 「池袋ウエストゲートパーク」で脚光を浴び、多くの若者から喝采を受けるカリスマ。次代を担うJ文学の大本命、石田衣良の「娼年」が今回ご紹介する本ざます。
- どうもー。オカマのカモちゃんでーす。コバンワリンコ(これ、流行りそうじゃない?)。
- 突然だけど、私ね、石田衣良って大嫌い。なんかねえ、田舎者が考える“都会のセンス”を駆使して小説を書いてるんだろうなーって気がしてたの(東京生まれらしいけどね)。
- だって“衣良”よ、“衣良”。少なくともカモちゃんのパソコンじゃ漢字変換できないですもの。
- “ころもよし”って打って、変換して、最後の“し”を消さないと“衣良”とは打てないですもの。
- こんなにも人に不親切な名前は、ヤンキーの息子かダサイ表現者ぐらいしかつけないっしょ、という話。
- そんなカモちゃんが、何故この「娼年」という本を手に取ったのかというと、「食わず嫌いは良くないよね」と、今まで読みもせずにさんざん馬鹿にしてきた事に対する贖罪の気持ちの現れなのね。
- 読みもせずに馬鹿にして、ごめんよ石田衣良。今度からはちゃーんと読んで馬鹿にするからね、石田衣良!
- この小説の主人公は幼い頃に母親と死別し、母性に対して強烈な憧れを抱きつつも女性やセックスに関する興味を完全に失っている20歳の青年リョウ。
- ある日、バイト先に現れた会員制ボーイズクラブオーナー御堂静香から誘われ、リョウは恐る恐る男娼としての道を歩みだす。
- 唖の少女・咲良、徹底的な肉体的苦痛にしかセックスの快楽を見出せない男娼・アズマ、そして、一般的とは言いがたい様々な欲望を抱え、それをリョウにぶちまけようとする業の深い女たち。これが「娼年」に出てくるおおまかな登場人物ね。
- リョウが男娼として生きた夏の日々を描き出した中編なんだけど、これが本当に立ち止まることなくサクサク読めるの。つうか、腰を据えて読めないわよ、こんなの!
- これは趣味の問題だと思うんだけど、私はダメね。文章の装飾がいくらキレイだとしても、中には何も無い。まさに“衣良し”でも中身が伴っていないのよ。
- 様々な女性とぶつかって、退屈だと思っていたセックスを見直していくっていうのも、なんだかなあって感じだし、後半からラストに至るまではストーリーになんの面白みも無いのよね。
- ただただ予定調和の嵐。上っ面をなぞってるだけ。ラストで大どんでん返しを期待するほど刺激に飢えてはいないけど、その凡庸さには唖然とさせられちゃった。
- 挑発的なタイトルを付けただけあってセックス描写には結構生々しいものがあったけど、「それ読んでセンズリできるか?」と問われれば、俄然無理な話でもあるし、中途半端なのよねー。読後感も「あぁ、まあ、こんなもんだよね」って感じ。
- 今の若者ってこんなゆるい物で熱狂できるのかしら?30代のかもちゃんには無理だなぁ。
- 代表作となった「池袋ウエストゲートパーク」なんかは読んでないから、もしかしたら私の知らない“面白い衣良”がいるのかもしれないけど、現段階でカモちゃんは、石田衣良に何の魅力も見出せないわ。
- あー、それにしても、この文章で私ったら何回“ころもよし”ってタイプしたのかしら?
- 考えただけでムカつく。そう言えば、タイトルの「娼年」も一発で変換できないのよね。
- やっぱムカつく。



