お客さんは障害者。そんな専門デリヘルでの経験が豊富な著者が書く、さまざまな男性との出会い
第5回 『初めての仕事【前編】』
こんにちは、桂樹碧です。今回と次回で、初めてプレイした障害者デリヘルのお仕事の話をします。
場所はC県の奥地。施設にお住まいの方でした。都内から高速と一般道を使って40分ぐらいだったでしょうか。周囲は田んぼと畑ばかり。そんな中に重度障害者の暮らす施設はありました。まるで世間から隔絶されたように感じました。
「今日のお客さんはウチでも最古参のお客様だよ。障害者年金を貯めて年に3回ぐらい呼ぶんだ」
行きの車の中で、店長からお客様の説明を受けました。障害は脳性麻痺で言語障害があるため、会話にはトーキングエイドという機械を使っているとのこと。
「這うことはできるけど、基本は車椅子。その日やりたいプレイを紙に印刷してくれてるから、その通りに進めること。プレイに入ったら言葉でコミュニケーションが取れないから、そこはあすかちゃんの腕の見せどころだね」
うーん。最初のお客様にしては難易度が高そうだなー、と正直思いました。ヘルパー2級の資格は取得していましたが、実際に脳性麻痺の人と接したことは皆無。SMクラブ時代を思い出して、まぁなんとかなるだろう! SMみたいに命の危険にさらされることもないだろうし、と楽天的に考えました。
施設の敷地内に入ると、すでにお客様が車椅子に座って外で待っていらっしゃいました。急いで車を降りて、店長と一緒にご挨拶。
「毎回ありがとうございます。こちら新人のあすかさんです」
「あすかです。よろしくお願いします」
『よろしくお願いします』
お客様の膝の上に置かれた機械から声が聞こえてきました。形は昔のワープロのようで、入力した言葉が音声として出力される機械でした。へー、これがトーキングエイドなんだ! と初めて見る機械に興味津々の私。
プレイはホテルなので、車で送迎します。店長が、お客様が車に乗るのを手伝って、車椅子を畳んでトランクに収納。私は後部座席にお客様と二人で座り、出発です。
こんな田んぼと畑しかないようなところにラブホなんてあるのかな? と思っていたら、施設から15分ぐらいのところにあるとのこと。
到着したラブホテルは、いわゆるモーテル。ひと部屋が一軒ごとに建っている形式で、かなりの年代物でした。
「あすかちゃん、お客様の荷物持って」
店長は手際よくトランクから車椅子を出します。トーキングエイドとセカンドバッグとタオルを持って、私も車から出ると、店長がお客様を車椅子に座らせるのを見ていました。その頃は、どこで手を出していいのか、分からなかったです。
「それじゃ、部屋に入りましょう。あすかちゃん、扉あけて押さえていて」
店長は手慣れた様子でドアの前の段差を車椅子で乗り越えて、玄関の中へ。ヘルパー2級の講習で習った通りだなーと思いながら見ていました。
「僕は車で待機しているから、2時間たったら電話入れるよ」
そう言って店長は部屋から出て行きました。えーと、まずはちゃんとご挨拶だよな。車椅子に乗ったお客様の前に土下座をして
「本日はご指名いただきありがとうございます。2時間よろしくお願いします」
『こちらこそよろしくお願いします。セカンドバッグに今日したいことを書いた紙が入っているので読んでください』
「はい」
ゴソゴソとセカンドバッグからそれらしい紙を取り出す。えーと、最初はまずギュッと抱きしめ合ってキス。その後69して、フェラでフィニッシュ。そしてお風呂場で排尿が見たい。
……は、排尿ですか?! SMクラブで慣れたことではあるけれども、男性って女性が排尿する姿を見るの好きなのかしら? などと思いながら読みました。
私がメモを読んでいる間に、お客様は洋服を脱ぎ始めました。一人では脱げないようなので、お手伝い。麻痺している場合の鉄則は、健康な側から脱がせ、麻痺のある側から着せること。「脱健着患」といいます。
ヘルパー2級の講座で何度も言われたことですが、お客様の場合どこが上手く脱げないのか分からないので、不自由そうにしていたら、手助けする、といったふうに臨機応変でした。
車椅子の上で全裸になって、ベッドへ這い上がるお客様。脱いだ服を簡単に畳んで、私も洋服を脱ぎました。
「それではよろしくお願いします」
トーキングエイドが無いため、お客様からの返事はありませんでしたが、唇を近づけると、むさぼるようなキス。ギュッと体を抱いて、濃厚なキスの連続。キスとハグ。私も必死でお客様のペースに合わせて、キスを繰り返しました。
このときにハグって大切な物なんだな〜、と実感したんです。
続きは次回で♪
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