
- 風俗百物語 VOL.14
- 人の愛欲渦巻くホテルには……
- 私が前に働いていたホテヘルでの出来事です。その店の待機所はホテルの地下。ホテルは、見た目はビジネスホテルだけど実質はホテヘルのプレイルームなんです。
地下は細かく個室に区切られた待機室、1階はフロント&ロビー、2階は掃除のおばちゃんとかの控え室&超大量のシーツ置き場、3階からは客室、屋上は撮影とかに使ってました。
週末の夜ともなると、ロビーに部屋の空きを待つお客さんがあふれるほどで、ホテル代は安いけどガンガン回転するので、普通のビジネスホテルより儲かってただろうな〜。
お客さんからお店に、入った部屋番号を伝える電話があると、待機室にコールが来ます。このコールが鳴るときは、客は店とフロントでダブルのチェックされてるのでけっこう安心。
地下から1階への階段を上り、1階からはエレベーターで客室へ。
とそこで、1階に行く階段の手すりの端に、黒いハンチング帽がかかっていたのです。誰かの忘れ物だろうと思ってたんですが、次の日も、また次の日もかかってます。
私は、ほかの子に「階段のとこ変な帽子かかってるよね」と聞くと、その子も「うん、誰のだろうね?」みたいな返事。地下から1階への階段は、ほぼ女の子しか使わないので、きっと女の子だと思うんですが……。
その帽子は夏が過ぎ、秋、そして冬と手すりにかかりっぱなしでした。年末、私は借金の清算で店の事務所に顔を出し、その年の返済分は予定通りに終了。久しぶりに店長に会ったので、帽子のことを言いました。
すると店長は、「ああ…」と電話を取りホテルにコール。店長によると、「ホテルはウチ以外の店も使ってるからいろんなカラミがあって、掃除のおばちゃんとかは指示されたこと以外やらないんだよ」とのことでした。
私は「ナルホド」と納得し、その年は実家に帰ったのですが、お正月あけに出勤すると、あの帽子がまだかかっていました! 私は「この帽子に、なんの利権がからんでんの?」と思い、店長への年始の挨拶ついでに帽子のことを聞きました。
すると店長は「まだ聞いてない?」と話し始めました。店長がホテルに指示して帽子を片付けてからというもの、なんとホテルに怪奇現象が!
地下の待機所の廊下を、歩くような音は聞こえるのに誰もいない。待機所でウトウト寝てた女の子が、泣きながら帽子を探す子供の夢を見て辞めちゃった。エレベーターが原因不明の故障で地下で止まったまんまになった。などなど……。
現象を総合的に判断すると、あの帽子を片付けたことが原因だろうということで、また手すりに帽子をかけたそうです。店長は「掃除のおばちゃんが捨ててなくてよかったよ〜。やっぱ年寄りの『もったいない』精神は大事だね」なんて……。
「お払いお願いしなきゃ」とか軽く言ってるし。お払いはやったようですが、帽子はかかったまんまでした。私は別の店に移ったので地下の待機所は使ってませんが、お客さんがそのホテルを使えば接客に向かいます。
地下にはまだあの帽子、かかっているんでしょうか?
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- 誰の帽子でしょうね。
守り神さま?
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