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私はハグ屋さん

お客さんは障害者。そんな専門デリヘルでの経験が豊富な著者が書く、さまざまな男性との出会い

第41回 『自立生活を始めたら』

こんにちは。桂樹碧です。前回、障害者専門デリヘルのお客様でイチバン多い、脳性麻痺の方について書きましたが、今回はその中でも、自立生活している脳性麻痺のお客様のことを書きます。

自立生活とひとくくりに言っても、ヘルパーさんの助けを借りずに一般企業で働いている方から、24時間介護が必要な方までさまざま。このコラムの第1回で書いた、私が愛人契約を結んだ方は、24時間介護が必要な重度の脳性麻痺で、強い言語障害も持っていました。

私は週一回、彼の夜勤介護をしていたのですが、実は女性ヘルパーの夜勤はほとんどないんです。そこで彼の親戚の子ということにして周囲をごまかし、夜勤に入った日はプレイして、入浴介助、パジャマの着脱介助、排泄介助、朝食介助、とけっこう大変でした。

彼が自由になるのは、顎と口だけ。しかしエロいことに関してはすごく積極的で、性的なことに賛同してくれる男性ヘルパーとソープに行ったり、口にくわえたスティックでPCを操作して出会い系サイトに入り浸ったり……。

私と2人で都内の高級ホテルに泊まったこともありました。翌朝、女性のヘルパーさんに迎えに来てもらっていたので、周囲には私が親戚の子じゃないことはバレバレだったと思います。でも、私がついたお客様の中でも、こんなにオープンだったのは彼の家ぐらいでした。

そして異性介護が多かったのも彼ぐらいでした。異性介護は何かと問題になることも多く、知人の障害者に聞いた話では、無駄なトラブルを起こしたくない、とのことで、異性介護は頼まない、という人もいました。

自宅でプレイのときは、理解ある男性ヘルパーに頼んで、プレイが終わるまでどこかで待機してもらう、という形が多かったです。でも、ヘルパーさんも後ろめたさがあるのか、自宅にうかがうとドアのカギが開いていて、すでにヘルパーさんはいない状態が多々ありました。

なお、自宅でのプレイで困るのが、やはり入浴できないこと。身障者向けに改築などしてあるのですが、一緒に入浴すると介助を含めて30分以上必要になるので、プレイ時間が少なくなってしまうのです。なので洗浄綿で拭くだけ。これは障害者専門デリヘルなのだから、仕方ないなー、と思っていました。

あるお客様は、次の日が訪問入浴の日だから、全身リップのつばで汚れても構わない、とおっしゃってくれたのですが、訪問入浴は週に一度。これにはちょっと抵抗がありました。せめて訪問入浴の後にしてほしかったです。訪問入浴では、おチンチンの皮を剥いて洗うこともないようなので、チンカスがびっしり。

顔を近づけると股間全体から異臭がしました。さすがにこれをフェラすることはできない! と思って、とっさに「口内炎ができているんです」と嘘をつき、コンドームを着けて軽くフェラして、手コキに移りました。たいていの方は訪問入浴の後や、ヘルパーさんに入浴介助をしてもらっていたので助かりました。

自立生活をしている方が施設暮らしの方と違う点は、現実の荒波を知っている、というところでしょうか。それから女性に対して慣れているのも大きな違いでしたね。普通のデリヘルを呼んだり、ソープで遊んでいたりと、みなさんけっこう風俗で遊ばれていました。

施設を出て地域で暮らすということは、とても大変です。まずは住む場所の確保。続いてヘルパーの事業所を探してヘルパーを見つけたり、障害者年金や生活保護の申請などなど……。生半可な精神力では難しいことばかりです。

ですから、世間の厳しさを知りながら自立生活していると、パワーが違います。それと、いろいろな人との交流があるので、決して閉鎖的ではないですね。施設と違って、時間を自分なりに自由に使えるというのも魅力だと思いました。

もっと障害者の人たちが自立生活を始めたら、都市のバリアフリーが進んだりいろいろなバリアがなくなって、みんなが暮らしやすい街になると思います。

以前、デートコースのお仕事で、ちょっとした階段がバリアになり、目的のお店に行けないことがありました。私はヘルパー2級の資格を取得していましたが、お客様と出歩くことでいろいろなことに気づかされました。

障害者が車椅子で気軽に電車に乗れたり、行きたい場所へ行く、という健常者には当たり前のことができる世の中になるといいと思います。

それでは、また次回♪

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