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私はハグ屋さん

お客さんは障害者。そんな専門デリヘルでの経験が豊富な著者が書く、さまざまな男性との出会い

第7回 『電脳の海【前編】』

こんにちは。桂樹碧です。最近Twitterにハマっています(遅い?)携帯でできるので、防水携帯を使って半身浴しながらやったりしています。

かれこれ9年ほど前になりますが、2ちゃんねるのSM板に(BBS PINKなので厳密には2ちゃんではありませんが)「切断女性の魅力」というスレがあって、そこに「夏美」というハンドルネームで書き込んでいました。

実は、このコラムの第1回冒頭でふれた、車椅子の御主人様と出会ったのもこのスレです。

スレはほのぼのと、いい感じで進行していたのですが、SM板全体が荒らされて、ひどいことになったとき、避難所として掲示板とチャットを立ち上げました。2ちゃんねるから流れて来た人、たまたま検索してたどり着いた人などで、けっこう盛り上がっていました。

その後、私が障害者デリヘル嬢になった頃には、ほとんどの人がmixiへ移行して、さびれてしまったのですが、障害者の人も多く参加してくれて、心地よい空間でした。

さて、今回のお客様とは、とある駅で待ち合わせ。15分前に目的の駅に着いて、店長とも無事に合流。デリヘルバッグを預かりながら、今日のお客様の説明を受けました。

「今日のお客様は頸椎損傷。損傷部位はC5、6ぐらいのお客様だよ」

よっしゃ! と心の中でガッツポーズして、叫ぶ私がいました。私が好きな障害は頸椎脊髄損傷なんです。Cと言うのが頸椎の意味。後ろにつく数字が増えるほど障害は軽く、頸椎損傷だと、手に麻痺が残りますが、C5だとたいていの人は手動車椅子で生活しています。

なお、損傷具合でも症状が変わって来ます。完全麻痺と不全麻痺では、損傷部位が同じでも、神経が繋がっている不全麻痺では、頸椎損傷でも歩ける人もいます。完全麻痺は損傷した位置から少し下の辺りから麻痺になります。

ちなみに私の御主人様は脊髄のうち、Thと表される胸椎の損傷でTh12だったので、介助はまったく必要ないぐらい自立していました。

待ち合わせの駅の改札で待っていると、車椅子の人がエレベーターから出てきました。お客様です。まずは店長が私をお客様に紹介。

「本日はありがとうございます。こちらがあけみちゃんです」

「よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」

お客様は20代後半ぐらい。手には車椅子を漕ぎやすいようにグローブをしています。

店長が車椅子を押して、目的のラブホまで徒歩で行きました。お客様と店長は競馬の話に花を咲かせていましたが、私はまったく分からないので、黙り込んで考えていました。

お客様の座っている車椅子、どこかで見たことがある……。カラーリングに覚えがあるけど、OX(車椅子メーカー)の車椅子だとよくあるデザインなのかな? それともまさか、○○さんじゃないよな……。損傷部位が同じだけど……。

○○さんとは、ウチの掲示板とチャットの常連さんで、メールのやり取りや、使っている車椅子の画像を送ってくれていた人。でも、まさかね。彼は私が障害者デリヘル嬢やっているのは知らないハズだし……。

そんなことを考えているうちに、ホテルに到着。選んだ部屋には段差がありましたが、お客様は前輪を上げて乗り越えました。車椅子からベッドへの移乗もスムーズで、私が介助するのは靴を脱がせることぐらいでした。

「このグローブ、テーブルの上に置いてくれる?」

口を使ってマジックテープを外し、グローブを脱ぐお客様。私は急いで受け取って、テーブルの上へ。

「飲み物を飲みたいから、冷蔵庫から何か取ってもらえるかな? できればお茶系」

「はい。ウーロン茶がありますよ」

「それお願い。あけみさんも好きなの取って。あと車椅子の後ろのバッグにストロー入れてるから、探して」

頸損だと、口のところまで飲み物を持ち上げられないので、ストローを使います。だから熱い物はキツいです。

二人でお茶を飲みつつ雑談を少々。プレイに入ってから、とんでもないことがおきるのですが、それは次回へ。

ではでは。次回をお楽しみに♪

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