バックナンバー

私はハグ屋さん

お客さんは障害者。そんな専門デリヘルでの経験が豊富な著者が書く、さまざまな男性との出会い

第4回 『天井の美女たち』

こんにちは。桂樹碧です。私の家のまわりに杉花粉が飛び始めました。毎朝クシャミで目が覚めています。私と天井の間には、どのくらいの花粉が浮遊しているのでしょう。

「来週の木曜日、夜の9時から○区なんだけど、行けるかな?」

「はい、大丈夫です。行けます」

障害者デリヘルはお店からの電話予約待ち、という感じ働いていました。今すぐに!というお仕事はほとんどなかったですね。

予約の1時間ほど前に事務所に顔出しして、店長の車でお客様の家へ。このお店ではデリヘルの用具がそろったバッグを持たされて、仕事に行っていました。中身はイソジン、グリンス入りのボディーソープ、ゴム、ローション、バスタオル3枚、目覚まし時計、洗浄綿が基本。

オプションでローターやバイブの貸し出しもしていたので、一応それも入っていました。そして、普通のデリではまずないであろう品が、大人用のフラットタイプの紙オムツ。聖水プレイの際に使用する物で、聖水プレイをご希望のお客様はけっこう多かったのですが、たいていはお風呂場で放尿することが多かったので、私はあまり使いませんでした。

車でお客様の家の近くまで行き、車から降りてデリヘルバッグを担いで、いざお仕事へ。

車椅子の出入りがしやすいように改造された都営住宅の一室。

「夜分遅くに失礼します。○○から来ました、あすかです」

「カギ開いているから、どうぞ!」

当時、源氏名はそれぞれ、あすか、あけみ、と掛け持ちの店ごとに使い分けていました。「あ」から始まる源氏名だと、売れっ子になる!という話を聞いたことがあり、縁起かついでつけた名前でした。

お店ごとでたまに混乱してしまうこともあったのですが、お客様には「つい本名を言ってしまいました……」とごまかしていました(^^;

介護用の大きなベッドの角度を座椅子状態にして、TVを観ていたお客様に見える位置でご挨拶。

「こんばんは。ご指名ありがとうございます、あすかです」

まず最初のご挨拶は、床に正座して三つ指ついて頭下げてのご挨拶。これはSMクラブに在籍していたときからのスタイルです。

「そんなにかしこまらなくていいよ。こちらこそ2時間よろしくね」

「ではこれから2時間ということで。お店に連絡いれますね」

店長の携帯電話に連絡を入れ、目覚ましを終了10分前にセットしてプレイ開始。

「改造してあるから使いにくいかもしれないけど、シャワー浴びてきていいよ」

「はい、わかりました。シャワー使わせていただきます」

お風呂は確かに、お客様の障害に合わせて改造されていて、シャワーが低い位置にセットされていました。髪を濡らさないようにアップにして、ザッとシャワーを浴びて、バスタオルで体を包んでお客様のもとへ。

「布団めくってもらえる? ヘルパーに頼んでパンツは脱いであるから」

障害は脳性麻痺で、どうにか動かせるのは右手だけの模様。

「ヘルパーの方はどちらへ?」

「駅前の漫画喫茶。俺、普通のデリヘルも呼ぶから、その辺り分かってくれる介助者のときに頼むんだよ」

なるほどね。介助者全員がこういう性風俗に対して理解を示すわけないもんねー、と思いながらベッドを倒し、横になってもらって洗浄綿でペニスを拭く。

ふと天井に目をやると、一面レースクィーンのポスターと、ご自分で撮影したと思われる写真がひしめいていました。ぎゃー!! スタイル抜群の女性たちが頭の上にー!! なんかとってもイヤー!! アルファイン(SMホテル)の天井鏡ばりの部屋より、羞恥心を感じるー!!

と、心の中は羞恥心でいっぱい。それを打ち消すようにフェラに集中。あぁ、美女たちから見下ろされているよ〜(泣

フェラは無事に終了。手近のティッシュに吐き出して、お客様に布団をかけてからイソジンでうがい。

「この部屋の天井すごいだろ?」

お客様が話しかけて来ました。

「最初ちょっとビックリしました。写真はお客様が撮られたものなんですか?」

「車椅子だと目立つから、カメラ目線のいい写真が撮れるんだよねー」

とってもご機嫌です。

「スタイル抜群の女性たちに見下ろされている感じがして、ちょっと恥ずかしかったですよ」

「ははは。みんな天井には驚くんだよね。そうか、羞恥心か。それじゃ、もう一度羞恥心を感じてもらおうかな」

二回戦突入です。今度は最初よりも時間は少なく済みました。しかし、天井の美女たちが気になってしょうがない。野外露出プレイに近い感覚で羞恥心を味わいました(泣

プレイも終わり雑談をしていると、『ピピピ』と目覚まし時計の音。お仕事終了の合図です。急いで着替えをして、お客様からプレイ代金が入った封筒を受け取り、今日のお礼を言って、軽くキスをして、お仕事終了。

帰りの車の中で、お客様は天井の美女たちを見ながらのフェラで、その美女とセックスしている気分になっているんじゃないのかなー? と思いました。

それではまた次回のコラムで♪

ProfileBacknumber
■ この記事の感想を下のボタンを押して送ってください。
    (31)
    (9)
    (101)