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本当にあった私の体験談           誰にもいえない、みんなに言いたい、ウソのような本当の話! え、うそ? そんな話は信じられない? でも信じてほしい、聞いてよ、聞いてよ! 私の内緒話。見知らぬ人にだけ伝えたい話がある。本当にあった私だけのとびっきりメモリー。

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本当にあった私の体験談 VOL.41
天国から届いた苺のミルフィーユ

  
埼玉県 びび 26歳

4年ほど前、私はとある高級店に在籍していたんですけど、その時に凄く可愛がってくれたおじいちゃんがいたんですね。小柄で笑顔が素敵で、とにかくチャーミングな方でした。
そのおじいちゃんが2度目に私に会いに来た時、とっても美味しい苺のミルフィーユを差し入れてくれたんです。あまりに感動した私は「これ、凄く美味しいですね」とおじいちゃんに言いました。するとおじいちゃんは、本当に嬉しそうに
「そうかい?じゃあ、また持ってきてあげるからね」と言いました。
おじいちゃんは月に一度のペースでお店に通ってくれたのですが、その後、一度も欠かす事無くミルフィーユを手みやげに持って来てくれたんです。
それが続いてしばらくした頃、そのミルフィーユを食べたい時に食べたくなった私は、おじいちゃんに聞いたんです。
「このミルフィーユはどこで売っているんですか?」
「ん?あぁ……。これは、普通に売ってる物じゃなくて、特別に出してもらってるんだよ。おじいちゃんが毎月持って来てあげるから、それで我慢してね」
困ったように答えるおじいちゃん。私も「分かりました。楽しみにしてますね」と答えて、その後は特に気にする事もありませんでした。
そして、1年間欠かさずに通い続けてくれたおじいちゃんが、突然姿を現さなくなりました。最初は「あれ?おじいちゃん最近こないな?」と思いましたが、その後、おじいちゃんの事を思い出す時間は無くなっていきました。
目標の金額を貯めてソープを辞めた私は、昼間の仕事に就きました。その職場の同僚の紹介で、私は今の夫と知り合いました。彼はホテルのレストランで働くパティシエでした。
結婚式を控えたある日、私は彼の実家に泊まる事になりました。夜が更けて、彼と二人で話し込んでいると、ふいに今までまったく忘れていたミルフィーユの事を思い出しました。
「私ね、以前ある人に食べさせてもらった苺のミルフィーユが忘れられないの。本当に美味しかったなぁ。売ってる場所も聞けなかったから、もう食べられないかもね」

そんな事を彼に言うと、彼は立ち上がって部屋を出て行きました。
しばらくすると、彼は両手に白い箱を抱えて持ってきて、私の目の前に置きました。

「苺のミルフィーユは俺も得意なんだぜ。これだけは、誰にも負けない自信がある。食ってみろよ。お前が食べたミルフィーユにも、絶対負けない」
真剣な表情で言う彼に気圧されながら、私は白い箱を開けました。すると、中には、おじいちゃんが持って来てくれたミルフィーユがビッチリと詰まっていたんです。
「これ、さっきまで私が言ってたミルフィーユだよ!」
興奮した私は、その箱から一つミルフィーユを取り出して、食べました。それは確かに、おじいちゃんが持って来てくれたミルフィーユでした。けど、少し味が違うような気もします。
「このミルフィーユは親父の自信作なんだよ」
彼がそう呟くと、私は、はっとして、隣の仏間に駆け込みました。暗い部屋の隅に置かれた仏壇。その中に立てられた写真には、私と最後に会った時と変わらぬおじいちゃんの笑顔が収まっていました。
そこまでして私にミルフィーユを食べさせたかったのね。ありがとう、おじいちゃん。
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